男子マラソンで12年ロンドン・オリンピック(五輪)6位の中本健太郎(38)が26日、所属の安川電機を通じ、現役引退を発表した。

拓大を卒業後、05年に入社した中本は「16年の長きにわたり、ご指導ご支援、また応援いただいた多くの方々に感謝申し上げます。陸上との出会いが私を成長させてくれ、多くの方々との出会いをもたらせてくれました。これまでの現役生活は私にとってかけがえの無いものになりました。本当にありがとうございました」との談話を出した。

今後はチームのコーチに就任する。「私も入社当初はなかなか結果を出せずに苦しい時期がありました。その経験を生かし、選手1人1人と寄り添って、選手と共に目標に向かって精進いたします」とコメントした。

自己ベストは2時間8分53秒ながら、それ以上に力があった。暑さに強く、粘りのある走りで、特に大舞台こそ輝いた。ロンドン五輪も6位だったが、世界選手権でも11年大邱大会が9位、13年モスクワ大会が5位、17年ロンドン大会が10位と健闘。19年9月の東京五輪の代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ」は8位ながら、終盤までトップ争いに食い込み、見せ場を作っていた。

また大瀬戸一馬、林慎吾、野村峻哉の退部も発表された。