日本水連は16日、20年東京オリンピック(五輪)代表選手選考基準を発表した。選考は、来年4月の日本選手権(東京アクアティクスセンター)の決勝において、、日本水連が定めた派遣標準記録をクリアした上位2人を代表に内定する。前回のリオデジャネイロ五輪と同じ一発勝負方式となった。選考基準では、基本方針1として「全ての種目において、オリンピック参加標準資格を満たしている者の中から決勝進出が可能な選手を選考することを基本とする」と明記した。

派遣標準記録は、19年世界選手権の決勝進出ラインとした。200メートルまでの種目は準決勝全体の8番目、400メートル以上の種目は予選全体の8番目のタイムをそのまま適用する。女子200メートルバタフライと同400メートル個人メドレーは、派遣標準記録=同選手権決勝進出ラインが、国際水連(FINA)が定めた五輪参加標準記録よりもタイムが遅いため、よりレベルが高い五輪参加標準記録を適用する。

これまで派遣標準記録は、複数年の世界ランキング(1国2人)に基づいて、算出してきた。今年の世界選手権は、世界ランキング16位相当を派遣標準記録としていた。今回は19年の世界選手権決勝進出ラインをそのまま利用するために、ハードルが下がる種目も出てくる。

茨城国体の会場である山新スイミングアリーナで会見した日本水連の青木剛会長は「(16年)リオ五輪前後から派遣標準記録と現状にずれが出る種目が出てきた」と説明した。平井伯昌競泳委員長も「日本選手権で惜しくも選ばれなかった選手が(追加選考で選出されて)実際に(世界選手権の)決勝に残るようなケースも出てきていた。選考と実際の(決勝進出ラインの)記録が異なる場合があるので、実際の大会の記録をつかったほうがいいのではないか、ということです」と話した。

日本水連による東京五輪の派遣標準記録は以下の通り。

▽自由形

50メートル=男子21秒77、女子24秒46

100メートル=男子48秒33、女子53秒31

200メートル=男子1分45秒76、女子1分56秒82

400メートル=男子3分46秒34、女子4分7秒10

800メートル=男子7分48秒12、女子8分29秒70

1500メートル=男子14分55秒06、女子16分2秒75

▽背泳ぎ

100メートル=男子53秒40、女子59秒71

200メートル=男子1分57秒26、女子2分9秒40

▽平泳ぎ

100メートル=男子59秒21、女子1分6秒97

200メートル=男子2分8秒28、女子2分24秒18

▽バタフライ

100メートル=男子51秒70、女子57秒10

200メートル=男子1分56秒25、女子2分8秒43(国際水連五輪参加標準記録)

▽個人メドレー

200メートル=男子1分57秒98、女子2分10秒49

400メートル=男子4分15秒24、女子4分38秒53(国際水連五輪参加標準記録)