ラグビーのトップリーグ(TL)で2連覇を目指す神戸製鋼に「世界最高ロック」が加わった。

ニュージーランド(NZ)代表81キャップで、前チーフスのブロディ・レタリック(28)が10日、神戸市内で入団会見。3位となったW杯日本大会も4試合に出場した実力者は「優勝したい。開幕の試合に出られない理由はない」と来年1月12日の第1節キヤノン戦(神戸ユニバー)からフル回転を誓った。

14年にはワールドラグビー年間最優秀選手賞を受賞。204センチの長身を武器に空中戦、肉弾戦で力を発揮する。新天地での貢献にも本気だ。今季、チームのジャージーに記されたのは、95年阪神淡路大震災直後に「復興のシンボル」とされた神戸製鉄所第3高炉。先月29日の来日から2週間足らずだが「第3高炉の復活も少し学んでいる」という。震災2カ月半後に再稼働した歴史も予習済み。加入2年目の世界的SOカーターとは、優勝した15年W杯で共闘し「何度も一緒にプレーした。今後も楽しんでいきたい」とほほえんだ。

2年契約期間中は日本でのプレーに専念。以降は「1度NZに帰り、23年のW杯(フランス大会)に参加したい」と青写真を描く。王国のスターに気の緩みは見当たらない。【松本航】