バスケットボール男子のアジア・カップ予選(24日、台湾戦)に臨む日本代表が19日、東京都内で練習を公開した。

昨年12月に日本国籍を取得し、今月から代表合宿に加わった米国出身のロシター・ライアン(30=宇都宮)は実戦形式のメニューで、シュート力に加えて激しいリバウンド争いや相手の動きを制限するスクリーンプレーなどでも存在感を発揮。「競争心を持ってやることは大事」と力を込めた。

ニューヨーク州出身で、来日7年目。「1年の90パーセントは日本で過ごしている。(日本国籍取得の)プロセスは2年前から進めていた」と明かす。東京五輪については、「興奮している。オリンピックは子供のころから見ていた」と憧れを口にする一方で、「出場のチャンスあっても、約束されているわけではない。東京五輪の存在が、日本国籍を取得した理由のすべてではない」と言う。

国際連盟のルールでは、16歳以降に国籍を変更した選手の代表チーム登録は1人までと定められている。昨年のW杯に出場したファジーカス(川崎)や、今年1月に日本国籍を取得したエドワーズ(千葉)と狭き門を争う立場になるが、「誰かと競うのでなく、自分と毎日戦い、100パーセントを出すだけ」。自らのプレーに集中することだけを考えている。

左手首に入れた日本語のタトゥーは、故・相田みつを氏の「いまここ」の4文字。所属チームとゆかりある栃木県出身の詩人・書家の言葉に感銘を受け、昨夏にニューヨークで彫り込んだその言葉を見つめながら、「今の瞬間を楽しみたい」と話した。