日本テニス協会は14日、都内で会見し、28日に開幕する三菱全日本テニス選手権(東京・有明テニスの森公園)の開催概要を発表した。

「安全、安心の大会」を徹底した新様式となる。1、2回戦は審判不在で、選手によるセルフジャッジで実施。川廷副会長は「審判、ボールパーソンがスタンバイすると、どうしても会場が密になる」と説明した。主審と線審は準々決勝以降、ボールパーソンは決勝のみ配置される。

優勝賞金は増額する可能性もあるが、現状では160万円。昨年は400万円だった。出場する選手、コーチはPCR検査が義務付けられ、今まで個々の自由だった宿泊は、指定のホテルに限られる。ともに費用は同協会が負担する。

過去の大会では、男女シングルス、同ダブルス、混合ダブルスの5種目が開催されたが、今年は男女シングルスのみに規模を縮小。ドロー数も64から32に削減され、無観客開催となる。新型コロナウイルスの感染が広がった3月以降、国内で全国規模のテニスの大会は初めて。同協会主催の世界ツアー大会、楽天ジャパンオープン、花キューピッド・ジャパン女子オープンは、いずれも中止となっていた。