男子世界ランク1位で第1シードの国枝慎吾(35=ユニクロ)が、三木拓也(29=トヨタ自動車)を6-2、4-6、6-2のフルセットで下して準々決勝進出を決めた。

国枝が日本人選手相手にセットを失うのは07年の全仏1回戦の斎田悟司戦以来12年ぶりだった。

スタンドがざわついた。第2セット第10ゲーム。11回のジュースの末に国枝がサービスゲームを落として4-6。世界王者が日本人選手相手にセットオールに持ち込まれた。「ガットのテンションが湿度に合わなかったこともありましたが、三木がしっかり取りきったセットでした」と国枝。三木のバックスライス、バックのサービスリターンに苦しんだが、ガットを張り替えたラケットを手にした最終セットはその勢いを封じ込んだ。

「ここでタイトな戦いができたことは、先の戦いを考えたらよかったと思う」。国枝は苦戦を4年ぶり9回目の優勝へのプラス材料ととらえた。25日の準々決勝では昨年の決勝で敗れたゴードン・リード(英国)と対戦する。