世界ランク2位の原沢久喜(24=日本中央競馬会)が、ロンドン五輪金メダリストで世界選手権同階級7連覇中の絶対王者テディ・リネール(27=フランス)に敗れ、銀メダルで五輪を終えた。 それでも日本男子は今大会、現階級制になって初めて、全7階級でメダル獲得を獲得した。

 開始8秒で首を抜いて指導を受ける厳しい展開。1分6秒にも2つめの指導を受けた。その後は奥襟を取って攻める姿勢を見せたが、相手がこれを嫌って組み合うことができなかった。4分27秒に相手に組み合わない指導が出たが、指導1の差で逃げ切りを許した。

 悔しい敗戦に試合後も淡々とした表情を崩さなかった。「やっぱり勝ってこそ意味があると思うので」と振り返った。

 徹底的にリネール対策を準備してきた。「(試合プランは)前半しのいで、後半勝負に持って行こうという考えでした。なかなか自分の組み手になるチャンスが少なくて、組んだときもチャンスをものにできなかったです」。公式戦では初対戦だったが、国際合宿で乱取りをするなど、王者の力を感じてきた。リネールの自伝を読んで内面も研究した。だが、実際に手を合わせた相手は強く、上手かった。「チャンスがある限り挑戦し続けたいと思います」と気持ちは次に向けた。

 ロンドンで成績を出すことができず厳しい状況に追い込まれた日本柔道だったが、男子は全7階級でメダルを獲得した。「ロンドンの負けから少しは成長できたんじゃないかと思います。みんながメダルを取ってきて、負けたらどうしようと考えましたけど、無心で戦おうとやってきた。また、頑張ります」。前回は100キロ級、100キロ超級とも2回戦負けと惨敗したが、4年後の東京五輪でのお家芸復活への収穫を得た大会となった。