4連覇を逃した吉田沙保里(33)の様子を、栄和人チームリーダー(56)が明かした。「金メダルをとってやめよう」と話し合っていたことが実現せず、前夜には「まだやるか?」と聞いたところ「無理無理」の返事。「引退とは言わなかったけれど、帰ってからゆっくり考えて結論を出すことになる」と説明した。

 また、たとえ引退となっても至学館大に残ってほしい意向を表明。「大学のコーチもやってほしいし、日本代表でもコーチしてほしい」と、今大会で金メダルを量産した大学の後輩たちの指導を期待した。同大の谷岡学長も「大学に残ってほしい。どんなポストでも用意する」と話している。

 吉田は目標の金メダルに届かなかったが、男女合わせて金メダル4個、銀メダル3個は想定以上の成績。栄チームリーダーは日本協会強化本部長として「選手たちはよくやった。帰国したらなるべく早く東京五輪に向けての体制作りをしないと。できれば、私は女子に専念したい」と、悲願の「女子全階級制覇」に向けて男子を他の指導者に任せる意向も明らかにした。