<東京オリンピック(五輪):アーチェリー>◇26日◇男子団体決勝◇夢の島公園アーチェリー場

河田悠希(エディオン)、古川高晴(近大職)、武藤弘樹(トヨタ自動車)の3人が3位決定戦でオランダを破り、銅メダルを獲得した。初出場の河田と武藤を、12年ロンドン個人銀メダリストで五輪5大会連続出場の古川が盛り立てた。ベテランが若手を導き、日本アーチェリー男子団体で史上初のメダルをもたらした。

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12年ロンドン大会の個人銀メダリストで5大会連続出場の古川が“家族の力”で2つ目のメダルを手にした。16年リオデジャネイロ五輪後に結婚。栄養士の免許を持つ妻のサポートで食生活が改善された。昨春の緊急事態宣言下で練習拠点が閉鎖され、気持ちが落ち込んだ時には「(妻が)たわいのない話をしてくれたり、ありがたかった」と感謝を口にしていた。

来月9日に37歳になるが「年齢を重ねても体力や筋力は落ちてない。逆に技術面は伸びている」。東京大会に向けて矢を引く時にいかに負担を少なくできるかを念頭にフォームの改良を重ねてきた。競技への向上心も、強くなりたという意欲も若い頃と変わらない。

今年2月に第1子の男児が生まれた。「まだ生まれたばかりで何もわからない。成長したときにお父さんはこういう結果を出したんだと胸を張れるように頑張りたい」と開幕前に意気込みを語っていた。その思いが今大会の原動力。27日からの個人戦では、まだ手にしていない金色のメダルを目指す。【アーチェリー担当 平山連】