ホーム 東京オリンピック2020 バドミントン ニュース RSS 【池田信太郎】混合銅・渡辺勇大の他にいない高等技術 東野有紗前衛で緩急 [2021年7月30日21時25分] 混合ダブルス3位決定戦で香港ペアと対戦する渡辺(右)、東野組(撮影・江口和貴) <東京オリンピック(五輪):バドミントン>◇30日◇混合ダブルス3位決定戦◇武蔵野の森総合スポーツプラザ 東野有紗が前衛に入って、緩急を使いながらゲームの組み立てができたことが大きい。香港ペアは、準決勝の中国ペアよりもスピードがなかった。混合では女子が狙われることが多いが、しっかり守備もできていた。渡辺勇大はスマッシュとドロップの使い分けがうまい。スマッシュの体勢で相手の動きを止めるようなドロップが打てる。世界でも他にいない高等技術。また、高校時代にシングルスでも王者になるほどの実力がありスペースに振られても、運動量を落とさず拾い続けた。相手は狙いどころがなかった。2人が出てきて混合のレベルは上がった。私が出場した12年ロンドン五輪のころは、自分たち(池田、潮田組)だけで専属コーチはいなかった。練習は与えられたメニューを、自分たちだけでやることが多かった。今は違う。18年に海外からジェイミー・コーチを招き、混合のために時間と場所を確保して強化できたことは大きい。混合には成長できる要素が多くある。前衛が女子だと、男子ダブルスと比較し、羽が後衛まで抜けてくることも多く、男子はカバーする領域が増え、守備力がアップする。女子は男子の強打を受け、コントロール意識が高まる。2人を破って優勝したペアを含め中国勢とはまだ差がある。混合をやる意味をコーチが伝え、2人のように若い頃から練習しておくことが技術向上につながる。とにかく、おめでとうと伝えたい。(08年北京、12年ロンドン五輪日本代表)