東京五輪・パラリンピックのために来日した国際オリンピック委員会(IOC)の柳承敏委員(韓国)が日本に入国後に新型コロナウイルスに感染していることが分かった。韓国の聯合ニュースが17日、報じた。成田空港で感染が判明し、ホテルで隔離している。柳委員は04年アテネ五輪卓球男子シングルス金メダリスト。ワクチンは2度接種済みで症状はない。出国前の検査も2回受け、陰性と診断されていたという。

東京五輪・パラリンピック組織委員会は同日、新型コロナ検査で新たに東京、千葉など6都道県で15人の大会関係者から陽性反応が出たと発表した。うち1人が選手村の滞在者で、アスリートではなく関係者という。選手村から出たのは初めて。15人に柳委員が含まれるかは不明。

組織委が発表した15人の内訳は業務委託スタッフ7人、大会関係者6人、メディア2人。公表を始めた今月1日以降では最多で初の1日2桁。通算45人となった。

都内のメインプレスセンター(MPC)で会見した大会組織委員会の武藤敏郎事務総長(78)は「昨日(16日)のPCR検査で判明した。現在は(村外の隔離用)ホテルに収容されている」と説明。感染者の国・地域名や年齢、性別など個人情報は開示しない方針を示しつつ「ただ、試合に参加できなくなった選手名をNOC(各国・地域オリンピック委員会)が発表することはあり得る」とした。

また、鹿児島市は同日、合宿で迎えるラグビー7人制男子の南アフリカ選手団の1人が検査で陽性だったと発表。市内の病院で陽性かどうかの再検査を行う。