東京五輪・パラリンピック競技会場が集中した東京都江東区有明。会場近くの区初の小中一貫校有明西学園が、東京五輪に出場した国と地域の旗を校舎に掲揚しており、話題になっている。一列に並んだ旗は全長約180メートルに及んだ。井熊豪副校長は「世界各地から来たアスリートに喜んでもらいたかった」。開会式で五輪旗を使用した難民選手団を除き全部で205枚をそろえ、開会式の入場順で並んでいる。

有明西学園の児童らは、会場で競技を観戦する予定だったが、コロナ禍で中止となった。観戦時の熱中症対策用のタオルや帽子もすでに子どもたちに配布済みだった。井熊副校長は「一生に一度の機会なので見せてあげたかった」と話した。

有明西学園は18年の開校から、オリパラ教育に力を入れてきた。児童は有明で行われるスケートボードやBMXなど、競技について調べ周辺マップを作成した。オリンピアンやパラリンピアン計50人近くと交流してきた。月に1回でる「オリパラ給食」では、海外の食文化も楽しんだ。井熊副校長は「学んできたことはここで終わりではない。今後にも生かして欲しい」。東京五輪は8日に閉会式を迎えるが、学園のオリパラ教育は、レガシーとして今後も続く。【沢田直人】