24年パリ五輪に向けて、名所のエッフェル塔の側面にパリ五輪のロゴをあしらった巨大な旗が掲げる予定だったが、悪天候のため掲揚計画は中止となった。閉会式当日にリアルタイムでエッフェル塔を“旗手”に見立てることはできなかったものの、テレビ中継では6月8日の予行演習で撮影された映像が放送された。

旗は長さ90メートル、幅60メートルの5400平方メートルで、サッカーコート1面分に相当する。アラブ首長国連邦(UAE)のシャールジャにあり、ギネスブックにも登録されている世界最大の旗と比較しても倍の大きさという。使用された糸は全長20キロメートル、縫われた長さは5キロメートルは規格外だが、重量は400キログラムと軽量素材。旗の取り付けには12人の登山家を含む60人の人員を要したとしている。

驚くべきことに、この旗はパリ五輪協賛企業デカトロンとの協力で、衣服として再利用される。エッフェル塔を彩った旗が、大会サポーターの身を包むことになる。

エッフェル塔下はビーチバレーなどの会場になっており、パリ五輪でもシンボル的役割を果たす見通しだ。