トヨタ自動車の豊田章男社長が28日までに、選手村内でパラ柔道男子81キロ級代表の北薗新光(30)が自動運転車「e-Palette(eパレット)」と接触した事故について説明した。27日にインターネットでライブ配信したトヨタイムズ放送部に出演し、選手村で活用されている車の性能などについて紹介した。

事故は26日午後2時ごろに起きた。豊田氏は既に事故当時の映像を捜査当局に渡して原因調査に活用してもらっていると言い「パラリンピックという特殊環境の中で、目が見えない方や体の不自由な方がおられる中で、そこまでの環境に対応できなかった」と述べた。

eパレットは、自動運転とマニュアル走行が交互に行えるよう整備されていた。マニュアル運転をする場合はジョイスティックと呼ばれるレバーで操作する。豊田氏は「今回は選手村という特殊な環境で、走るコースが決められ実証実験も兼ねていた」と明かす。

事故を受けて選手村内の運行を停止している。豊田氏は再発防止に向けて警告音を2倍にして注意喚起を促したり、誘導員との連携を一層強化する考えを示した。