25日の女子100メートル背泳ぎ(運動機能障害S2)で日本史上最年少メダルとなる銀メダルを獲得した山田美幸(14=WS新潟)が、50メートル背泳ぎ(同)決勝で1分6秒98で銀メダルを獲得した。スタートから飛び出して、50メートル付近までトップに立った。後半に優勝したイップ(シンガポール)に抜かれたが、今大会2つ目のメダルを手にした。

レースを終えた山田は「(今大会は)とても緊張したけど、皆さんの期待にこたえられたかなと思って、とてもうれしいです」と笑顔だった。

生まれつき両腕がなく、長さの違う左右の足を使った強いキックで推進するが、午前中の予選は自己記録から4秒遅い1分9秒44で全体2位通過。「タイムには納得がいっていない」と話していた。決勝は「右足を強く使うことと、コーチから上半身を使うように言われて意識した」と、泳ぎを修正して予選タイムを2秒以上短縮した。

銀メダルを獲得した競技初日から1週間。「体を休めること」を最優先に過ごしてきた。この日の決勝のレース前にはプールに向かって一礼した。「東京パラは最後のレースなのでプールに“泳がせていただきます”お礼を言いました」。山田は今月15日に15歳の誕生日を迎える。