テコンドー男子75キロ級の工藤俊介(27)は2回戦で、マゴメジャギル・イサルディビロフ(RPC)に敗れた。敗者復活戦に回ったが、同2回戦でフアン・サモラノ(アルゼンチン)に22-42で敗れ、メダル獲得はならなかった。

敗者復活戦でも敗退が決まると、がっくりとひざを付いてうなだれた。工藤によると、国際試合は2年半ぶりだった。「悔しいの一言です。攻撃を止められ、得点できなかった。相手のカバーの方がうまかった」と試合を振り返った。

幼いころから水泳、野球、剣道、バドミントンなどを経験したスポーツ少年だった。東京農大在学中は男子ラクロス部に所属。16年に岐阜県内の勤務先で、大型機械に巻き込まれて左腕切断した。その後、パラテコンドーを始めた。飽き性だったが、もう何年も続いている。「いろんなスポーツをやってきましたが、パラテコンドーが1番長く続いています。パラテコンドーが合っているのかな。人生の中での大きな明かり、目標です」。

競技を始めてからこれまでを振り返った。「ずっとパラテコンドー優先の生活をしてきました。死ぬほどきつい練習をしてきて、この結果は満足できないです」ときっぱり。今後について「次のパリ大会に出場したいです。もっと失点を防ぐことと、高得点技の精度を上げていきたい」と前向きに話した。