FIFAランク10位で初の五輪金メダルを目指すなでしこジャパンが、同ランク9位のオーストラリアに競り勝った。チームは15日に札幌入りし、カナダ(同8位)との1次リーグ初戦(21日、札幌ドーム)へ総仕上げに入る。

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東京五輪前ラストマッチを白星で飾り、高倉麻子監督(53)は充実した表情を浮かべた。「勝利というかたちで終われたことが自分たちにとって非常に良かった」とうなずいた。

得点はPKによる1点のみだったが、世界ランクで格上相手に無失点で逃げ切った。守備について「チーム全体として相手が放り込んでくるボール、縦に速い攻撃を非常に良く止めていた」と評価した。

体感した世界レベルを参考に、本番へ修正に取り組む。「オーストラリアは力のあるチーム。FWに世界的ストライカーがいる。スピードのあるFWに対する守備はチーム全体の大きな課題。自分たちにとっては勉強になった。有意義な試合になった」と話した。

初戦のカナダ戦まで1週間。あらためて五輪の目標を聞かれ「もちろん一番高いところまで上り詰めたいが、1戦1戦大事に戦っていきたい」と集中を高めていた。