悔しい結果になりましたけど、選手はやりきった表情をしていました。日本はせいいっぱいのものを出したけれど、初めての五輪メダルを狙うウクライナがそれ以上に強かった。特にリフト技は素晴らしかった。ウクライナのリフトは、世界一と言えます。テクニカルルーティンの順位は変わらなかったけれど、それが今の実力でしょう。

ロシアと中国は抜けていました。特に動きが速く、インパクトや新しさがある。シンクロナイズドスイミングから名称が変わり、より芸術性が求められています。同調性は大事ですが、それだけでは勝てない。今後は日本の強みを生かしながら、新たなことにも挑戦していくべきです。

フリールーティンを終えた選手たちは、達成感を感じたと思います。辛い日々を過ごした分、演技に迫力がありました。また、井村コーチには心から感謝を伝えたいです。これからは新しいコーチが、新しい日本のアーティスティックスイミングを作っていってほしいと思います。(16年リオデジャネイロ五輪デュエット、チーム銅メダリスト)