ホーム 東京オリンピック2020 レスリング ニュース RSS 川井梨紗子が連覇「こんなにいい日があっていいのか」妹友香子と姉妹で金 [2021年8月5日21時30分] 女子57キロ級で金メダルの川井梨は日の丸を手にウイニングラン(撮影・パオロ・ヌッチ) <東京オリンピック(五輪):レスリング>◇5日◇女子57キロ級◇千葉・幕張メッセ 16年リオデジャネイロ五輪金メダルの川井梨紗子(26=ジャパンビバレッジ)が2連覇を成し遂げた。決勝でクラチキナ(ベラルーシ)を5-0で下した。前日4日の62キロ級の妹友香子(23)とともに、日本勢として同一大会で初の姉妹で金メダリストとなった。試合後は「最後の1秒まで相手から目をそらさない。やるしかないと思っていたのでよかったです」と試合を振り返った。姉妹での金については「こんなにいい日があっていいのかと。こんな幸せな日があっていいのかと。夢みたいです。マットの上では1人だけど、友香子がいないと戦えなかった」と涙を流しながら話した。至学館大4年生だった16年リオでは、吉田沙保里、伊調馨という看板がいた。最年少は自分の試合にだけ集中し、先輩の背中を追った。それから5年、いまは代表の主将を務める。「号令を出しているだけなんですけど、返事はするように。なるべく雰囲気悪くならないように。代表じゃない子も合宿にきている。ちょっとでも若い子に声、勢いで負けないようにやってます」。メダルを量産してきた日本を引っ張る使命感があった。前日4日の妹の決勝では、第2ピリオドからスタンドに駆け込んだ。「いけるよ」「大丈夫」と声を飛ばし、強く頼もしくなったその姿に涙を流し続けた。その妹が決勝前のスパーリングパートナーを務めた。今度は支えられ、見事に表彰台の頂点に立った。表彰式後に、インタビュアーの吉田沙保里から「ズバリ、3連覇は」と問われた。川井は「終わりを考えると今日の試合に隙が出る気がしていた。終わった瞬間は、本当にレスリングが好きなんだなと思った。レスリング最高って。やめるとは言えないです」と率直な心境を明かした。◆川井梨紗子(かわい・りさこ)1994年(平6)11月21日、石川・津幡町生まれ。小2の時に金沢ジュニアクラブでレスリングを始め、小6で全国少年少女選手権33キロ級3位、津幡中3年で全国中学選手権52キロ級優勝。至学館高2年で世界カデット選手権優勝、同3年で世界選手権に出場し、7位だった。至学館大では、13、14年の世界ジュニア連覇。16年リオ五輪で金。父孝人さんはグレコローマンの元学生2冠で、母初江さんは元世界選手権代表。<川井の得点経過>第1P52秒 川井がクラチキナのバックを取って2得点。第2P33秒 川井が片足タックルからクラチキナを場外に出して1得点。1分19秒 川井がクラチキナのタックルをかわしてバックを取って2得点。