サッカー元女子日本代表「なでしこジャパン」で2011年女子W杯ドイツ大会を制した宮間あやさん(35)が20日、神奈川県2部の男子チーム「はやぶさイレブン」に期限付き移籍した元日本代表FW永里優季にエールを送った。
「彼女がどこにゴールを設定しているか分からないけど、自分の道を突き進んでほしい」と女子W杯をともに制した元チームメートの新たなる挑戦を後押しした。
20日は千葉・稲毛海岸でビーチサッカーのイベントがあり、J2ジェフユナイテッド千葉の「クラブユナイテッドオフィサー」を務める佐藤勇人さんと共にゲスト参加した。
宮間さんは時おり砂浜に足を取られながらも、現役時代の華麗な足さばきは今も健在。オーバーヘッドなどアクロバティックなプレーも披露し、観客を魅了した。「(ビーチサッカーは)スピーディーに展開されるので、試合を読む力が養える。なでしこの強化にも応用できそう」と話した。
ここ最近、世界女王となり国民栄誉賞も受賞した「元なでしこ」の動向に注目が集まっている。
永里の男子チーム挑戦をはじめ、タレントに転身したFW丸山桂里奈が元日本代表GK本並健治氏と結婚を発表。2人のことを尋ねると、宮間さんの顔から笑みがこぼれた。
男子チームでプレーを決断した永里とは長年攻撃のホットラインを築き、勝利を呼び込むゴールを量産してきた。世界一に輝いた11年W杯ドイツ大会、銀メダルに輝いた12年ロンドン五輪、準優勝した15年W杯カナダ大会など、共に勝ち取った栄光は数多い。
「(永里は)全てにおいて秀でています」と宮間さん。ここぞという場面で決めきる得点能力、体格を生かしたポストプレー、ゴールへの嗅覚…。
FWとして必要な能力を全て兼ね備えていると評価し、かつてない挑戦を決めた元同僚を温かく見守っている。一方で丸山の結婚については「意志のしっかりした選手。ピッチを離れても、自分の決めた道を真っすぐに歩んでいる」と話した。
宮間さんは、再び、なでしこジャパンの歴史が注目され、紹介されることも喜んでいる。「W杯の戦いが映像で流される機会が増えていると感じます。今も語り継がれるのはうれしいです」。第一線を退いてもなお、なでしこへの熱い思いは変わらない。【平山連】
(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「サッカー現場発」)