DF長友佑都(33=ガラタサライ)が、代表で10年ぶりのゴールを決めた。

2-0の前半33分。MF伊東の右クロスに走り込み、右足を合わせた。09年10月8日のアジア杯カタール大会予選の香港戦(6-0、アウスタ=現アイスタ)以来の通算4点目。「ゴールの取り方も喜び方もなにもかも忘れていた」と笑った。

ゴールを取る-。いつにも増して意気込んでいた。「いいSBはゴールが取れる。怖い選手はそこがあるから、駆け引きの中でいいクロスも上げられる」。アシスト一辺倒でなく、さらに高い次元を目指すと決めていた。「新しい長友を見せたかった」という言葉通りのプレーで、歴代単独3位となる国際Aマッチ出場120試合を自ら祝った。

6得点の快勝に「チームのレベルは明らかに4年前より上」と言い切った。MF南野、MF伊東ら欧州CLで挑戦する選手が増えた。厳しい世界でプレーする意義を動物にたとえた。「サバンナにいるのと近くの山にいるのでは、研ぎ澄まされ方が違う。狙われ続ける中で過ごすのと、寝ていても襲われないのでは。僕らも人間ですけど、動物なので同じ」。生き残ることで得る自信が能力をさらに引き上げる。その自信がチームを強くしていると確信する。

DF吉田主将も得点し、ベテランがそろってエースFW大迫の不在をカバーした。息つく間もなく、15日に敵地でタジキスタン戦が控える。円熟味を増し、最終ラインから力強くチームを押し上げる。【岡崎悠利】