セレッソ大阪FW杉本健勇(24)が、スペイン1部ジローナに移籍する可能性が10日、急浮上した。ジローナは創設87年目の今季、悲願の1部初昇格。この日、清水戦の遠征明けで大阪・舞洲で回復トレに臨んだ杉本は「なんも(オファーは)きてないよ」と明言を避けたが「自分の中では(気持ちは)決まっている」と話した。

 清水戦で6戦連発は逃したが、ここまで13得点で得点ランクトップに並ぶ。187センチの長身を生かしたヘディングの強さに加え、足元の技術も非凡。ロシアW杯アジア最終予選日本代表の秘密兵器として、初招集の期待も高まっている。クラブ幹部は「最終的には本人の意思次第」と話す。昨季、元日本代表MF柴崎岳が所属したスペイン2部テネリフェからのオファーは固辞しており、今回も全力で慰留に努める。

 C大阪は9日の清水戦で2-0から痛恨の逆転負けで首位陥落。クラブ悲願の初タイトルへ正念場を迎え、杉本が欠かせない戦力は間違いない。「いずれは」の海外の夢か、杉本の決断が注目される。

 ◆杉本健勇 すぎもと・けんゆう。1992年(平4)11月18日、大阪府生まれ。C大阪の下部組織で育ち、10年7月にプロ契約しトップ昇格。東京V→C大阪→川崎Fを経て昨季からC大阪に復帰。12年ロンドン五輪日本代表。187センチ、79キロ。 ◆ジローナFC 1930年7月23日創設。スペイン・カタルーニャ州ジローナが本拠地。創設87年目の今季、悲願の1部初昇格。日本人選手は09-12年にFW指宿洋史が在籍した。