東京ヴェルディのMF林昇吾(20)が、モンテディオ山形戦でリーグ戦に初先発も“幻ゴール”に泣き、さらに後半20分には足がつって途中交代してしまい試合後、苦笑いを浮かべた。

 前半29分、林昇はMF奈良輪雄太の左クロスを、中央のFWドウグラス・ヴィエイラが落としたボールに走り込み、シュート。ボールがゴールネットを揺らしたのを確認して両手を広げて喜んだが、やや遅れて出た判定はオフサイドだった。ヴィエイラやミゲル・アンヘル・ロティーナ監督らが抗議も、ノーゴールに終わった。

 林昇は試合後、取材陣にオフサイドについて聞かれ「最初、副審を見て(旗が)上がっていないと思って、入ったと思った。取り消されたことは、しょうがないかな」と残念そうに振り返った。また「後で映像を確認して(オフサイドラインから)出ていたんで、しょうがないと言えば、しょうがない。ドゥ(ヴィエイラ)がボールに触っていなかったら、オフサイドはなかった。触っちゃっていたので、それでオフサイドになった」と、映像を見て確認したことも明かした。

 21日のアビスパ福岡戦で後半に途中出場すると、同24分に放ったシュートがDFに当たり、こぼれ球を、スペイン人FWカルロス・マルティネス(31)を決め先制した。それから中3日で、マルティネスとそろって今季初先発に抜てきされた。

 本来はDFで、この日、入ったポジションは慣れない右MFだったが「攻撃が好きなので、やってみたいポジションだった。結構、気持ち良く出来た」と振り返った。ただ、運動量が要求されるポジションだけに突然、足がつってしまった。「前兆がなくて、いきなりつっちゃったんですけど…。僕的には、もっといけるかなというところがあったんですけど、無理な体勢になったところで、つっちゃって」。ピッチに戻る意思は示していたが、交代となり「自分としては、もうちょっと出たかった」と悔しさもにじませた。【村上幸将】