アルゼンチン(世界ランク2位)が決勝でイングランド(同12位)を0-0からのPK戦の末、2-0で破って優勝を決めた。

 アルゼンチンは司令塔のフロイラン・パディジャ(39)がゲームをコントロール。最後方のゴール前にポジションを取ってイングランドの攻撃を食い止め、ボールを奪うと効果的なパスを前線に配球する。フリーになると自ら鋭いドリブルで攻め上がり、シュートを放った。ダニエル・イトゥリア(25)、マキシミリアーノ・エスピニージョ(22)の若いストライカーを操ってゴールを狙ったが、イングランドの体を張った守りを最後まで崩せなかった。それでも3人制のPK戦では、自らが登場する前にエスピニージョ、ニコラス・ベリス(26)がゴールを決め、2人続けて失敗したイングランドを振り切った。

 アルゼンチンは昨年の南米選手権でパラリンピック4連覇中の世界王者ブラジルを破って優勝した。その原動力になったのがパディジャだ。攻守のバランスに優れ、テクニック、パスセンス、得点力とすべてを兼ね備え、ブラインドサッカー界最高峰の選手と評価されている。今大会でもMVPに輝いた。20年東京パラリンピックでも、最も注目される選手であることは間違いない。

 イングランドは1次リーグ初戦で日本に1-2で敗れたが、その後チームを立て直し、得点王になったダニエル・イングリッシュ(27)の活躍で決勝に進出した。

 3位決定戦ではトルコ(世界6位)が1-0でロシア(同13位)を下した。5位は日本(同9位)、6位はフランス(同14位)だった。

 表彰選手は以下の通り。

 <MVP>フロイラン・パディジャ(アルゼンチン)

 <MIP>ダニエル・イングリッシュ(イングランド)

 <得点王=4点>マキシミリアーノ・エスピニージョ(アルゼンチン)ダニエル・イングリッシュ(イングランド)

 <ベストGK>ダリオ・レンシナ(アルゼンチン)

 <TANAKA Great award>ハサン・シャタイ(トルコ)