元ベガルタ仙台のMF関口訓充(32)が10日、6年ぶりに古巣に電撃復帰した。仙台市泉サッカー場でチーム練習に合流して約2時間、旧知のMF梁勇基(36)らとミニゲームに参加。アシストを決めるなど好調をアピールした。04年から9年間、仙台でプレーした後に移籍。昨季限りでセレッソ大阪を退団し、フリーとなり移籍先を探していたが、けが人続出で補強が急務となっていた仙台から8日にオファーを受け、復帰を決断した。練習後、クラブハウスで復帰会見を行った。

 古巣の一大事に、クラブ初の元日本代表がおとこ気を奮い立たせた。仙台はこの2週間足らずでMF奥埜博亮(28)、MF庄司悦大(28)、FW阿部拓馬(30)、MF古林将太(26)が立て続けに戦線離脱。8日に復帰オファーを受けた関口は、1日で復帰を即断した。

 関口 代理人から話を聞いてビックリしました。急きょ決まりました。もう1つJ1クラブから話があり、そこへ行く予定でしたが、その日の夜に仙台からオファーをいただき、考え直した。動けるうちに仙台でもう1度プレーしたいと思っていたので、戻ってくることができて良かった。(同期の)梁さんとは連絡を取っていたが、再び一緒にプレーすることができうれしいです。

 9日にスパイク1足を持参して仙台入り。メディカルチェックを受け、この日から早くも練習参加した。ミニゲームでは控え組に入りアシストを決めるなど、早くも存在感を発揮した。

 関口 自分がいたころより芝生が良くなっているなと感じた。30歳を超えていろいろな経験もしてきたので、若い選手にしっかり声を掛けて、練習の質を上げられるようにやっていきたい。仙台を離れてサッカー観も変わったし、戦術の幅も広がったので、経験をチームに落とし込んでいきたい。

 移籍した選手の再復帰は、仙台では初めてとなる。背番号40を背負い、新たなチャレンジが始まる。

 関口 入団したとき20番だったので、2度目ということで倍の40番で。尊敬している鹿島の小笠原選手と同じ番号でもある。仙台を離れていろいろなポジションを経験できたので、どのポジションで使われてもしっかり自分の個性を出して、チームのプラスになるように頑張りたい。

 13日に選手登録され、早ければ14日のホーム川崎F戦から出場可能となる。リーグ戦3位につけるが、けが人続出の緊急事態を救うため、復帰の関口が一肌脱ぐ。【下田雄一】

 ◆関口訓充(せきぐち・くにみつ)1985年(昭60)12月26日生まれ、東京都出身。04年に帝京高から仙台に入団。ドリブル突破を得意とするサイドアタッカーとして活躍し、10年から日本代表に選出され3試合に出場した。13年に浦和へ移籍し、15年からC大阪でプレー。J1通算129試合に出場し6得点。利き足は右。171センチ、61キロ。血液型O。