既に1次リーグ敗退が決まっている川崎フロンターレは、蔚山(韓国)と2-2で引き分け、1勝もできずに今大会を終えた。

 前年Jリーグ王者が未勝利でACLを終えるのは、13年のサンフレッチェ広島以来となる。

 川崎Fは14日のベガルタ仙台戦から先発11人全員入れ替えた。横浜F・マリノスから加入したFW斎藤学(28)、モンテディオ山形から加入したMF鈴木雄斗(24)、湘南ベルマーレから加入したMF下田北斗(26)、ガンバ大阪から加入したFW赤崎秀平(26)が初先発に名を連ねた。

 前半2分、鈴木が、斎藤のシュートのこぼれ球を右足で流し込み先制。移籍初先発、初シュートが初得点となりチームを勢いづけた。鈴木は「うまくこぼれてきてくれた。絶対に入れと思って打った」。実は、斎藤がシュートを打つ瞬間、絶対に入ると確信していた。だが、シュートの弾道はGKの真正面で自身にボールがこぼれてきた。

 斎藤からは「僕のアシスト」と念を押されたことを明かし「学君に言っておいてください。正面かい…って」と笑わせた。

 チームはハーフタイムで「後半立ち上がり集中」と声をかけ合っていたが、後半開始わずか5分で2失点と勝利はならなかった。鈴木は「人生で一番楽しい試合ができた。こんなにやっているときに楽しいと思えたのは初めて。自分が動いたら、絶対に後ろも走ってるしすごいなと。だからこそ勝ちたかった」と悔しさをのぞかせた。普段、ベンチ入りしていないメンバーらの奮闘で、定位置争いの激化は必至。鈴木は「ここからだと思います」とリーグ戦へ向け気合を入れた。