柏レイソルFW伊東純也(25)は、8月30日に森保一監督(50)率いる新生日本代表に選出後、初戦となった横浜F・マリノス戦で不発に終わった。試合後、伊東は「今日は、この試合に集中して、そっち(代表)のことは考えていなかったです」と、横浜戦に集中していたことを強調した。

伊東は前半5分、中央のFW江坂任からのパスを受けると、DFを1人かわしてシュート。決定的なタイミングだったが、枠を外した。「もうちょい…う~ん、冷静にいけたかなって今は思います」と振り返った。前半43分にもペナルティーエリア内でシュートを放ったが、DFマルチンスにブロックされた。シュートは、この2本だけだった。

この日は、後半の頭までは右サイドから得意の快足を生かした仕掛けから、DFを3、4人抜いてペナルティーエリア内に切り込む、らしいプレーは見せたが決定力を欠いた。「前半は、うまく(ピッチを)広く使えた1対1の場面を多く作ることが出来ていたんですけど、後半はうまく自分たちの形を作れず、ボールを受けられず自分の良さを出す場面も少なかった。悪くもなかったですけど…やっぱり最後のところが、中と合わなかったり、イメージの共有が出来ていなかった」と不発の要因を分析した。

17年12月の東アジアE-1選手権の際に初選出されて以来の選出となった日本代表合宿が、3日から始まる。「明後日から始まるんで、次はそこに集中したい」と淡々と語った。森保一監督(50)のイメージについて聞かれると「サンフレッチェ広島時代に何回か戦ったことがあるし…そのイメージしかない」と口にした。森保ジャパンの、最初のメンバーになった思いを聞かれると「どう…あまり意識していないですけど、選ばれたからには頑張りたい」と答えた。

この日は、約20人の報道陣が周囲を囲み、代表に関する質問が集中した。ポジションのイメージは? と聞かれると「まずフォーメーションが何なのかも分からないので、行ってからって感じですね。言われたところを頑張ります」と苦笑いした。現在、アジア大会を戦うU-21(21歳以下)日本代表が採用する3-4-2-1のシステムの右のウイングバックに入るイメージは? と話を向けられると「サイドだったら仕掛けるのが得意なので、そこで自分の良さを出せればいいが、あまりやったことはないので聞きながらやっていきたい」と答えた。

東アジアE-1選手権では3試合に出場も、3月のベルギー遠征ではメンバーから外れ、ワールドカップ・ロシア大会には出場できず「テレビで応援していました」と振り返った。ベルギー遠征と同時期の3月30日のヴィッセル神戸とのホーム戦の試合後には、苦戦した日本代表に自分が入ったら変わったか? と聞かれ「いやっ…特にはないですね。まぁ…でも、自分が入ったからといって、変わったとは思わないですけど」と答えていた。

あらためて代表とは、自分にとってどういう場所なのか? と聞かれると「そこに入れたっていうことは、やっぱり頑張らないといけないと思う。結果にこだわってやっていきたい」と答え、控えめに笑った。【村上幸将】