J1清水エスパルスは3月2日、ガンバ大阪戦(午後2時、アイスタ)でホーム開幕を迎える。23日のアウェー・サンフレッチェ広島戦で、目を負傷して途中交代したGK六反勇治(31)が27日、練習を再開した。影響を感じさせない動きで、スタメン落ちのピンチを回避。今季初勝利を目指す。

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清水三保グラウンドに、GK六反の姿があった。強烈なシュートに鋭く反応し、ボールをはじく。実戦形式の練習では主力組に入り、最後尾から的確な指示を送った。万全を印象づけると「(目は)気にならなかった。大丈夫」。約2時間のフルメニューを軽快にこなした。

23日に行われたアウェー広島戦の後半42分。FWパトリック(31)との1対1を顔面で防いだ。黒目に傷を負い、出血。そのまま負傷交代した。一時は「血がたまって見えなかった」と言うが、26日の精密検査で大きな異常は見つからなかった。練習を見守ったヤン・ヨンソン監督(58)も「良い感じだし、問題はない」と評価。2試合連続の先発起用を示唆した。

加入3年目の今季、清水GKでは故真田雅則さん(享年43)が4年連続(96~99年)を記録して以来の3年連続フルタイム出場が懸かっていたが、負傷によって69試合目で途切れた。それでも、六反は「個人的な記録は関係ない」ときっぱり。「勝ち点1は取れたけど、勝ち点3がほしかった」と1-1の引き分けに終わった結果を悔やんだ。

残り3日に迫ったホーム開幕戦。守護神は「起用してもらえるなら、チームの勝利に貢献したい」と、短い言葉に力を込めた。今季初勝利のために、体を張ってゴールを死守する。【前田和哉】