清水エスパルスは0-4で川崎フロンターレに惨敗し、今季初の3連敗となった。クラブは試合後、ヤン・ヨンソン監督(58)の退任を発表。後任の篠田善之コーチ(47)が監督代行として指揮を執り、巻き返しを図る。

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今季初の3連敗を喫した清水に激震が走った。川崎Fに0-4で完敗。試合終了から約2時間半後にヨンソン監督の退任が決まった。リーグワースト26失点を喫している守備の改善が見られず、状況を重くみたクラブ幹部が本人に通達。選手、スタッフにも伝えた。11試合を終え、2勝2分け7敗で、J2自動降格圏の17位。成績不振を理由に事実上の解任だった。

大榎克己ゼネラルマネジャー(GM=54)は「何かを変えなければいけない状況になってしまった」と重い口を開いた。当初は開幕から10試合で勝ち点9がノルマだった。その10試合目となった3日の鹿島戦は0-3。敗れはしたものの、今節まで1試合の“猶予”を与えた。だが、この日も相手との実力差は浮き彫りになり、4失点。同GMは「守備の修正ができなかった」と監督交代に踏み切った理由を明かした。

後任は篠田コーチが代行監督として指揮を執る。同コーチはJ2福岡で監督を務めていた10年にJ1昇格に導き、16年途中からはJ1東京を指揮していた。フロントは過去の指導実績を評価し、17年からコーチとして招聘(しょうへい)。ヨンソン前監督とタッグを組ませてチーム作りを進めてきた。

チームは13日から「篠田新体制」で再始動する。開幕前にトップ5入りを掲げていた大榎GMは「J2に降格してはいけない」と、目標をJ1残留に切り替える意向を示した。次節は3位の大分戦。ここからはい上がるしかない。【神谷亮磨】