日本代表MF久保建英(18)を欠いた首位FC東京が、13位のヴィッセル神戸に完封負けした。

リーグ再開戦の顔触れは両チームとも変わった。東京は、レアル・マドリードへの完全移籍が発表され、現在は日本代表として南米選手権に参戦中のMF久保建英と、9日の国際親善試合エルサルバドル戦で負傷退場したFW永井謙佑がベンチ外。久保の右サイドハーフには大森、永井の2トップ一角にはJ1今季初先発の矢島が入った。

神戸は、筋肉系の負傷明けのMFイニエスタが4試合ぶりの出場。先発としては6試合ぶりの復帰となった。ドイツ人のトルステン・フィンク新監督の下、新体制初勝利を目指して敵地に乗り込んだ。

まず前半14分、両軍が激しい攻守の応酬を見せた。まずはイニエスタのスルーパスからFWビジャ、MF小川とつながったが右足シュートはクロスバー。そのカウンターから東京が反撃し、FWディエゴ・オリベイラの力ずくのドリブルで突破から、最後は日本代表DF室屋が抜けてGKと1対1になったが、しっかり打ち切れなかった。

前半は0-0で終え、後半いきなり試合が動いた。神戸が先制。右サイドバックの西がボールを持ち、右足クロス。東京は守備の人数がそろっていたが、その上を通過したボールが反対サイドのイニエスタへ。フリーで右足を振ると、鮮やかにゴールへ突き刺さり、均衡を破った。

その後は反撃したい東京が攻めあぐねる。新監督の下で攻守にまとまりつつある神戸相手にチャンスをつくれず、19分には長谷川監督がしびれを切らす。久保と永井の代わりに送り込んだ大森と矢島と同時にベンチへ下げ、MFユ・インスとFWナ・サンホを投入した。しかし、39分に左FKから日本代表MF橋本が放ったヘディングシュートが右ポストをたたくなど攻め切れず。2試合ぶりの黒星となった。

イニエスタの1点を守った神戸は2試合ぶりの勝利で3戦負けなしとなった。