J2アルビレックス新潟は、ホームでのジェフ千葉戦を翌日に控えた6日、聖籠町のクラブハウス隣接ピッチで練習した。

2タッチ以下のミニゲームで調整を締めくくった。警告累積で2試合出場停止だったMF高木善朗(26)が今回、ピッチに戻ってくる。5試合ぶりの勝利へ、出場停止明けのMFの踏ん張りがカギを握る。

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リラックスした表情を見せていたMF高木の眼光が、みるみる鋭くなった。「チームの現実(ここ4戦1分け3敗)の中で、2試合出場停止になった。迷惑をかけた。その思いをプレーで示せれば、と思っている」。厳しい表情を崩さずに、千葉戦へのありったけの思いを話した。

出場停止明けの高木と、入れ違いにMFカウエ(30)が今回、出場停止になった。出場停止期間中の高木の代わりにトップ下でプレーしたMFシルビーニョ(29)は高パフォーマンスを2試合で見せている。中盤の選手構成は流動的だ。しかし高木が勝利へのキーパーソンになるのは確か。「奪ったボールを簡単に失わないことが大事。監督が使うとすれば、そういう意図があると思う」。中盤でボールを落ち着かせる役目を自分自身に課していた。

精度の高いプレースキックは高木の持ち味のひとつ。前節柏戦は6本のCKがゴールに結びつかなかっただけに、休養十分の右足を研ぎ澄ましている。「柏戦は、セットプレーのチャンスが、あまり相手の驚異になっていなかった。自分(のキック)が存在感を出せれば」と言う。攻守で汗を献身的に流すのも真骨頂で、新潟らしさを具現するプレーヤーの1人だ。「休んだ分、点を取りたい」と千葉戦ではゴール前に積極的に顔を出す構えだった。【涌井幹雄】