北海道コンサドーレ札幌FW鈴木武蔵(25)が日刊スポーツの新春インタビューで、今季の目標に得点王とチームのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場権獲得を掲げた。19年は日本代表デビュー&初ゴール。札幌2年目となる新たな年は、十二支で最初に数えられる子(ねずみ)のように、NO1の座を狙う。【聞き手=保坂果那】

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-札幌2年目となる20年はどんな姿を

鈴木 もっと得点を取りたいというのもあるけど、なるべく点が取れない時期や波を少なくしたい。もっとヘディングでのゴールも増やしたい。あとは相手が引いた中で、個人で打開できるシーンも必要だし、チームとしてもそういう相手に昨季は苦戦したので、しっかり勝っていけるようにしたい。

-ヘディングでのゴール

鈴木 この高さ(185センチ)とジャンプ力があるなら、もっとそこの得点数は伸ばしたいなって思う。(FW)ジェイを見ていると、ヘディングのコースとか、自分が一番強いと思うところに入る技術がすごい。見習って、もっとヘディングでの得点が増えればいいなって思う。

-昨季はリーグ13点でキャリアハイ。今季の目標得点は

鈴木 15点。あわよくば20点取りたい。まずは2ケタ取るのが最大の目標だけど、得点王争いに絡んでいけるように。2ケタ取っても慢心しないように。

-チーム目標は

鈴木 昨季できなかったACL出場権を獲得したい。タイトルも何か1つ取りたい。昨季は取れるチャンスがあっただけに悔しい。ルヴァン杯決勝で負けたのを過去にするんじゃなくて「あの負けがあったから、今季の札幌はすごい飛躍したよね」と言ってもらえるように。

-お正月はどう過ごす

鈴木 実家のこたつでめちゃくちゃのんびりしてます。テレビ見て、ごはん食べて、寝て、ごはん食べて…それがすごい幸せなんですよね。正月だけは何も考えずに、こたつに入りたいって思う。めちゃめちゃあったかいし。こたつ最強。嫁の実家か自分の実家かどちらか、落ち着く場所で過ごしたい。

-初詣は

鈴木 毎年、地元(群馬・太田市)の呑龍様(どんりゅうさま)っていう大光院に。そこしか行かない。毎年行列に並んで、おみくじ引いて。

-選手として

鈴木 引っ張るタイプではないけど、もっと自分の意見を言うようにしたい。みんなに合わせるんじゃなくて、自分の意見を言えるようにもっと成長したい。簡単に言うと、もっと大人になりたい。何か聞かれた時に自分の意見を持ってることが大事。しっかり発言できる大人になりたい。

-ペトロビッチ監督はミーティング内で選手に意見を求めることもある

鈴木 今までは思っていることがあっても言わなかった。言うのが恥ずかしいっていうか。昔よりは自分の言葉で言えるようになったけど、どこか遠慮している日本人的なところがあったので、改善してもっと自分を持ちたい。僕の考えはこうだけど、どう? って提示できる人間になりたい。スゲさん(GK菅野)とかはしっかりしていて、大人だなって思う。

-20年の日本代表活動

鈴木 W杯予選がある。選ばれたら光栄なことだし、やっぱりチームで100%の自分をどれだけ出せるかが代表につながる。そこは今季も昨季と同様に継続する部分と、もっと成長しないといけない部分をしっかり見極めて。もっと成長すれば、代表でもまた違った自分が見せられるんじゃないかなと思う。

-20年はどんな気持ちで

鈴木 昨季は勝ち点を取りこぼす試合が何試合かあった。でも伸びしろがある。今季は本当に楽しみ。僕たち自身コンサドーレのポテンシャルを知っているので、必ず飛躍できると思っている。

◆19年の札幌FW鈴木の得点 リーグ5位の13得点はキャリアハイ。左足で最多6点、右足で5点、ヘディングで2点を決めた。クラブJ1史上日本人最多得点も更新。ルヴァン杯では7得点。左足で2点、右足で5点だった。リーグ、カップ戦ともにチーム得点王となった。