大舞台はオレが決める! 第98回全国高校サッカー選手権で連覇を狙う青森山田が10日、11日に行われる帝京長岡(新潟)との準決勝に備え、横浜市内で調整した。エースストライカーのFW田中翔太(3年)は、昨夏の全国総体、高円宮杯U-18プレミアリーグファイナル、選手権を通じて全7戦6発。現メンバーは3戦全勝と負けなしの埼玉スタジアムで、得点を重ねて勝利を導く。

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FW田中が前日練習からゴール前で存在を際立たせた。両サイドからのクロスに合わせるシュート練習。高い打点のヘッドだけでなく、泥臭く低空ダイビングヘッドも披露。左クロスも右足ボレーでボールを捉え、ネットを揺らした。「得点には、かなりこだわっています。大事なチャンスでチームのために決めたい。戦う部分とヘディングだけは誰にも負けない」。気迫を込めて、相手ゴールをこじ開けるつもりだ。

全国舞台での決定力は実証済み。昨夏の全国総体では1回戦から3戦連発。3回戦で敗れた北越は帝京長岡と同じ新潟県勢だけにリベンジの気持ちも強い。昨年12月のプレミアリーグファイナルでも、名古屋U-18に頭で先制弾。今大会も米子北(鳥取)との初戦2回戦では右グラウンダークロスを右足で流し込み、富山第一との3回戦でも左クロスを頭で合わせて絶好調だ。「セットプレーが大事になってくると思うし、対戦相手の研究も出来ている。良い準備は出来ています」と胸を張った。

現3年生は埼玉スタジアムとの相性も抜群だ。前回大会の準決勝、決勝、プレミアファイナル名古屋U-18戦と3戦3勝。「去年は応援席で見ていて、埼スタで優勝するという思いで1年間やってきた。誰よりも厳しい意識で練習してきたつもりです」。昌平(埼玉)との準々決勝ではイエローカードをもらったため「献身的に激しくいくが、カードだけはもらわないように…。決勝に出られなくなってしまうので」と苦笑い。田中弾で決勝切符をつかみとる。【鎌田直秀】