J1湘南ベルマーレの曹貴裁前監督(51)が今季、関東大学リーグ2部の流通経大で現場復帰する見通しであることが16日、Jリーグ関係者の話で分かった。3月をめどに現場に立つ方向で調整を進めている。4月に開幕する大学リーグなどの公式戦でベンチに入ることも視野に入れ、コーチとして活動する予定だという。

19年10月に自身のパワハラ問題で湘南を退任。JFAから1年間のS級ライセンス停止処分が下された。無期限停止を妥当とする意見もあったが、本人が深く反省していることなどをかんがみての処分だった。資格が回復するまではJクラブで指揮をとることができない一方、JFAは曹氏の手腕を評価しており、資格のない1年間もなんらかの形で指導力をサッカー界に還元することが望ましいとの声もあった。

湘南を離れた曹氏には、Jリーグや海外など複数のクラブからさまざまな役職での打診もあった。その中で身近な関係者とも議論を重ねた結果、教育現場でもある大学サッカーに身を置くことが最適な選択肢と判断したもよう。将来的なJクラブ復帰も見据え、アマチュアの現場から再出発することになりそうだ。