経営危機のJ1サガン鳥栖、金明輝監督(38)が6日、テレビ会議アプリ「Zoom」を通じてサポーター約130人と交流した。

深刻な現状に、厳しい質問も浴びせられた。始まって早々、サポーターの1人から「(経営難で選手は)移籍もしかねない。限られた戦力の中で、金監督のサッカーを体現し、結果を残せますか」と、直球質問。金監督は「今みたいな報道がたくさん出て、(選手が)移籍したいというケースも、なきにしもあらずと思いますが、僕が今感じている肌感(覚)で言えば、このクラブで結果を残したい(と考える)選手がほとんど」と言い切った。

経営危機をめぐり、報道も続くが「全てが本当かうそか、僕も真偽は定かではないし、メディアがうまくあおっている部分も多少なりともあると思う」とも吐露。とはいえ、チームを束ねる指揮官としては、前向きさを失うことはない。

「そこばかりを気にしても仕方ないので、僕たちはピッチで逆に、結果を残して、いろんなものを積み上げていけたらと思う。竹原社長も大丈夫だとおっしゃってるので、そこを信じてやるしかない」

気持ちを切り替えて臨むという。また、今季はJ2降格がなくなり「より(状態の)いい選手がゲームに出る。チーム内の競争は今まで通り。思いきったプレーを要求し、優勝を狙ってやって行きたい」と話した。

3月、名古屋に期限付き移籍した推定年俸7400万円のFW金崎夢生(31)に替わる期待の選手には「金崎のポジションの全員に期待したい。豊田、(趙)東建、林、ロペスが替わり以上の働きで結果を出してくれると言える」とした。

先行きは不透明なままの厳しい状況の中で、約40分に渡りサポーターの質問に真摯(しんし)に答えた。