ヴィッセル神戸は16日、神戸市内で完全非公開練習を行い、DF大崎玲央(28)がオンラインで取材対応した。18年6月から初めてのJ1となる神戸に移籍。4バック、3バックの中央で、ベルギー代表DFフェルマーレンらと好連係し、昨年は31試合1得点と大車輪の活躍を見せた。

今季の目標について、大崎は「けがをせず、常に出続けること。ベストイレブンを狙いたい」と言い切った。

年間を通して最高の11人が選ばれるベストイレブンは、神戸からは過去、日本勢で選出されておらず、実現すれば初めて。外国勢では16年にFWレアンドロ(ブラジル)、19年にMFイニエスタ(スペイン)が選ばれ、DF西は鹿島アントラーズ時代に2度受賞。チーム成績も受賞に左右されることがあり、神戸からの選出は少なかった。

187センチと高さがある大崎は、左右の正確なキックで最終ラインから攻撃の起点となる。英語が堪能で、チームの潤滑油になれることも大きい。強行日程になっても、先発から外しにくい存在になった。それでも本人は気を引き締める。

「主力をいつ、外されてもおかしくないと思ってやっている。全員がモチベーション高いし、(誰に)いつチャンスが回ってきても、いつものサッカーができる。11人だけで戦うわけではない。昨年の終盤もスタメンを5、6人入れ替えても勝った試合ある。全員で乗り越えられればいい」と、神戸の総合力の高さを強調した。

大崎は横浜FCユースから桐蔭横浜大を卒業後、北米リーグを経て、J2だった横浜FC、徳島ヴォルティスでプレーし、神戸へと引き抜かれた。

再開初戦の7月4日、サンフレッチェ広島戦(ホーム)は、昨年は2戦全敗した苦手の相手。「試合への入りを大事にしたい。(広島の前線の)外国人は、センターバックが見ないといけない。(前回は)サイドを使われた印象があるので、そこは注意していかないといけない」。昨季の天皇杯でクラブ史上初タイトル獲得に貢献し、今季はJ1初優勝を遂げるためにも再開初戦の必勝を誓った。【横田和幸】