J2モンテディオ山形の相田健太郎社長(46)が9日、リーグ再開後初の有観客試合(5000人以下)となるホーム水戸戦(11日午後7時、NDソフトスタジアム山形)を前に、オンラインで会見を行った。

冒頭で「医療従事者の皆様、日常支えてくださる皆様のおかげでこの日を迎えられる。地域の皆様のご理解なくして開催はできない」と感謝。経営状況については「1億を超える損失が見込まれるが、リカバリーできるかはこれからの取り組み次第。失望する金額ではない」と想定内と強調。「端から赤字になると諦めず、未来につながるお金の使い方など、徹底的に最後まであがいて、皆様に納得していただける形にしないといけない」と戦略を練っていく。

新型コロナウイルス感染者発生時の観戦位置把握と接触者特定のため、チケット販売はモンテディオチケット(Jリーグチケット)と楽天チケットのオンラインのみ。現状、半数ほどの販売にとどまっており、「安心できないという理由に加え、買い方が今までより複雑なことも影響していると思う」と分析した。当日も会場にチケット相談窓口を設け、オンラインでの購入をサポートしたり、相談に対応していく。またネット購入になじみが薄いサポーターのために、今後は公民館などで説明会も行う予定だ。

有観客試合開催にあたっては、マスク着用が義務づけられ、着席は左右3席、前後1列を空け、応援も歌や手拍子禁止など、制約を設ける。体温37・5度以上の場合は入場不可となる。あくまでも感染拡大防止を大前提に進めていく。「やっとお客様をお迎えできるのでワクワクしている。スタッフだけじゃなく選手も同様の気持ち。声を出せないですが、皆さんの思いとか、人に見ていただきながらプレーするのは選手にとって励みになる。いろいろと苦労をかけるかもしれませんが、その分楽しんで帰っていただけるよう、我々も努力していきたい」と安全と満足の両立を目指す。【野上伸悟】