ガンバ大阪の宮本恒靖監督(43)が11日、12日のルヴァン杯1次リーグ最終節湘南ベルマーレ戦(BMWス)で、高校3年生の17歳、FW唐山翔自(とうやま・しょうじ)を初めてJ1の公式戦で起用する可能性に言及した。

同杯でのG大阪は、既に1次リーグ敗退が決定しており、今回の湘南遠征は若手や控えメンバー中心に臨むことになる。

この日、大阪・吹田市内での練習後、オンライン取材に応じた宮本監督は「まだスタメンは決めていないが(若手には)フレッシュなものを見せてほしい。(唐山は)得点に関しても、相手(のマーク)を外してからの速さは、点取り屋そのもの。本当に期待できるところが多い」と説明した。唐山ら若手数人はこの日、トップチームで練習したもよう。

9月に18歳を迎える下部組織育ちの唐山は、現在高3ながら飛び級で今季からプロ契約を結んだ。開幕からU-23チームで臨むJ3でプロデビューし、ここまで全9試合にフル出場して4得点。J1リーグ戦でも7月22日サンフレッチェ広島戦で、出番はなかったが初めてベンチ入りしていた。

宮本監督はジュニアユース時代から唐山を指導しており、「試合に出ることによって伸びる年齢。ジュニアユース時代から点を取っていたが、今ほどウラに抜けるタイプではなかった。自分自身を磨こうとしているし、どんどん伸ばしてほしい」と期待。同じ下部組織から日本代表になった、FW大黒のような万能型ストライカーに成長している。

昨年のU-17W杯には、日本代表として全4戦に出場した唐山は、今年7月にはU-19日本代表候補にも選ばれ、10月開幕のU-19アジア選手権(ウズベキスタン)に出場する可能性は高い。

唐山はかつて「J3で勝つことが、トップチームへの近道なので点を取っていきたい」と話していたが、まさに順序を踏んだ上での本格デビューとなりそうだ。【横田和幸】