J2アルビレックス新潟は今日19日、デンカビッグスワンスタジアムで京都(午後7時開始)とのホーム戦を迎える。18日は聖籠町で練習を行った。左脛骨(けいこつ)疲労骨折から復帰したGK小島亨介(23)は12日山口戦(2○1)から2試合連続でフル出場中。勝ち点「1」差で追う6位京都撃破へ向け、小島がゴールに鍵を掛けるとともに、得意のフィードで攻撃の起点となることを誓った。

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小島がフィールドプレーヤー並みのスキルで激しいプレッシャーをかわした。練習冒頭に行われたポジショナルゲーム(10対10のボール回し)にGKながら参加した小島は、広い視野と足元の高い技術を生かし、正確なパスを次々と味方に通した。「足を使った練習は好き。連係の部分や、選手との距離感を考えながら参加できた。京都戦へ向けいい感触がつかめた」と笑顔を見せる。

レフティーの小島は「自分のキックでチャンスを作りたい」と最後方からのビルドアップに意欲を示す。現代サッカーでGKに求められる「足元の技術」とは単に近くの味方にパスを送ることだけではなく、いかに「相手ゴールに迫れるパスを送れるか」が重要とされている。前節15日のアウェー岡山戦(0●1)では、相手GKのフィードを起点に決勝点を奪われた。小島は「見習わなければならないし、自分もより意識したい」と、貪欲にさらなる成長を目指す。

左足の負傷から約2カ月半ぶりに復帰し2試合連続フル出場中。本来なら日々の練習や紅白戦等でコンディションを整えるが、今季はコロナの影響で日程がタイトな特殊なシーズンとなっている。「公式戦で感覚を取り戻すしかない。1つ1つのプレーを大切にし、判断スピードの質をもっと上げたい」と話す。

対戦相手の京都はここ2試合勝利がないが、10得点で得点ランキングトップを独走するFWピーター・ウタカ(36)への注意が必要。小島は「的確なコーチングとポジショニングが必要。常にいい準備をしたい」。チームは前節今季初の無得点に終わり、9試合ぶりの黒星を喫した。上位争いに踏みとどまるためにも連敗は避けたい。小島は「まずは安定した守備。キックで攻撃の起点にもなりたい」と勝利貢献を誓った。【小林忠】