大分トリニータのシャドーで奮戦したMF田中達也(28)が、3試合ぶりに今季7得点目となる決勝ゴールを決め、鹿島アントラーズ撃破に続く連勝に導いた。前回2-4で敗れた清水エスパルスにもリベンジを果たした。

1-1の後半31分、GKの弾いたこぼれ球を左足で押し込み決勝点を奪い「こぼれ球が来るかもしれないという中、その感覚が大切にできている」と声を弾ませた。

15~18年に在籍したロアッソ熊本(現J3)時代にコーチだった元日本代表FWの北嶋秀朗氏(42=現大宮コーチ)から受けた指導が生きている。当時、北嶋からは「『かもしれないを大事にしろ』とずっと言われていた」という。

以来、信条として「ボールがこぼれて来るかもしれないとか、走ったらクロスバーに当たって自分の所にこぼれて来るかもしれないみたいな。そういうのを大切にしている」と胸に刻み、結果につなげてきた。

チームとしても「完成度が高くなってきた」と言い、状態は上向き。10日横浜F・マリノス戦(ニッパツ)で今季2度目の3連勝を目指す。【菊川光一】