ヴィッセル神戸が厳しい現実に直面した。鹿島アントラーズに1-3と完敗し、三浦淳寛監督(46)就任7戦目で初の2連敗を喫し、4戦未勝利。攻守ともに競り負けて、今年元日の天皇杯決勝で完勝していた相手から強烈なリベンジを食らった。これでホームの鹿島戦は6連敗。11月再開のACLを控え、変速日程で次節からは過酷なアウェー4連戦が待つ。

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絵に描いたような失点場面だった。神戸は前半12分、自陣で球を失うと、ショートカウンターを浴びて簡単に先制点を献上。三浦監督は「寄せの甘さなど、体に染みついているものを変えるのは簡単ではない」と守備の甘さを嘆く。MFイニエスタが縦パスやサイドチェンジを狙っても、鹿島の守備網に阻止された。

イニエスタのCKを起点に1点を返したFW藤本は「あの得点からもっと攻められればよかったが、そこまで勢いがなかった」。元日の天皇杯決勝で鹿島に完勝し、クラブ初のタイトルを獲得。だが9カ月以上が過ぎた今、両者の立場は逆転したかのような内容だった。今季2度目の先発だったFW田中は「個々で反省するしかない」と唇をかむ。9月下旬から4連勝も、その後は1分け3敗と4戦未勝利。ACL優勝へは、まずは最近4試合で10失点の守備を立て直したい。