ガンバ大阪の宮本恒靖監督(43)が30日、オンラインで取材対応した。所属するブラジル人FWアデミウソン(26)が、25日に道交法違反(酒気帯び運転など)の疑いで大阪府警の任意捜査を受けており、同日から同選手は謹慎処分中。不祥事判明後、初めて指揮官が口を開いた。

「やはり(24日の)柏戦でゴールを決めてくれた選手がいなくなる…衝撃は大きかった。選手に伝えたのは、起こってしまったことを受け止めて、1日1日を過ごして目の前の札幌戦に向かっていくしかない。何をもって(世間に)示していくのかというと、戦う姿勢など、試合で見せることしかない。選手は練習の中で引きずっているものはない」

アデミウソンの今後については、契約解除の可能性もあるが「仮定の話はしにくい。現在、試合ができる選手のことを考えている」と言葉を濁した。

監督として改めて胸の内を聞かれると、指揮官は「これは社会にはルールがあって、それを守ってこそ社会の秩序が成り立つ。アスリートとして、朝から練習があるのが分かっているにもかかわらず、そういったことをしたのはダメなこと。ただ、今までやってきた仲間なので残念な思いとか、いくつかの思いが交錯している」。

アデミウソンは25日午前、大阪・茨木市内で自家用車を走行中に他の車と接触したが、それを認識せず、練習のため吹田市内のクラブハウスへ向かった。練習後に警察から事情聴取を受け、基準値を超えるアルコールが検出されていた。同選手が決勝ゴールを決めた24日の柏レイソル戦後の夜から、25日朝まで大阪市内の繁華街で飲酒しながら食事をしていたという。捜査終了後に改めて処分を決める。

アデミウソンは今季、ここまで21試合でチームトップに並ぶ6得点。2連勝中のG大阪は現在、9戦不敗(8勝1分け)で2位に浮上しており、31日は北海道コンサドーレ札幌戦(パナスタ)を迎える。【横田和幸】