引退を発表したJ2京都サンガのDF安藤淳(36)が、脊髄に異状を抱えているため引退を決断したことを明かした。21日、引退会見(オンライン)を行い、決断した経緯や、就任が発表されたブランドアンバサダーとしての意気込みを語った。

昨年11月25日の甲府戦で接触し、肩に痛みを感じた。「今までなら次の日から良くなっていたものがどんどん悪化した」と検査を受けた。その後、12月中旬に精密検査を受けた結果、脊髄空洞症である可能性が高いと診断され、今後、接触プレーなどがあれば下半身が動かなくなることもあると告げられた。

その時点で、クラブには引退の相談を持ちかけていた。「診断が覆るかも」と希望を抱きながら通院したが、願いが通じることはなく、引退を決断した。

現在も手にしびれが残っているという。「やりきれなかった思いはめちゃめちゃある。サンガをJ1に上げてプレーしたい思いがあった。心残りです」と悔しさもにじませた。

一方で、ブランドアンバサダーという新たな役割を得た。「クラブとしても、僕を大事にしてくれた。僕だからできる立場を与えてもらった」と話す。就任を持ちかけられ、当初は「体のことで頭がいっぱいだったので、何すんねやろ」と困惑したものの、今は新しい立場での仕事に前向きに取り組んでいる。

今後はイベントや広報活動に尽力する。夢はサンガスタジアムを観客で満員にすること。ユニホームを脱いでからも、愛着のある京都のために全力を尽くす。【佐藤あすみ】

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