新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生したガンバ大阪は8日、また新たに選手1人、スタッフ1人に、PCR検査で陽性判定が出たと発表した。

これで陽性者は計8人(選手6人、スタッフ2人)となり、J1リーグ戦は現時点で10日の大分トリニータ戦(パナスタ)で再開予定だが、クラブ側は開催可否に関して改めて発表するという。濃厚接触者が特定されるまではチーム全体での活動は再び休止することになり、厳しい状況に追い込まれた。

G大阪ではこの日、改めてPCR検査をトップチームの選手、スタッフを対象に実施したところ、計2人の陽性判定が出た。2人は現在、発熱や体調不良などの症状はなく、隔離、療養中という。

チームは2日以降、6人の陽性者を出し、既に3日名古屋グランパス戦(アウェー)、6日鹿島アントラーズ戦(ホーム)の2試合が中止になっていた。同時にチーム活動を休止したが、吹田保健所の検証の結果、最終的に濃厚接触者なしという見解を得たこと、さらなる感染防止対策を施すことなどを理由に、10日大分戦の開催準備に入り、7日に全体練習を再開したばかりだった。

だが、練習再開2日目のこの日、その中から新たに2人の陽性者が出たという事実は重くのしかかる。現在は吹田保健所の調査の下、濃厚接触者の特定を早急に行っているが、今回はより慎重な判断を迫られる可能性もある。

クラブ側は「現時点において、ガンバ大阪といたしましては関係機関との協議を続けており、濃厚接触者の特定・隔離、また感染予防策のさらなる徹底を図ることで、10日の大分戦開催を予定しておりますが、今後の試合開催等については引き続き関係各所と協議のうえ、改めてご案内させていただきます」などとコメントを発表した。

G大阪にとって、今回の大分戦が今季のホーム開幕戦になる予定だった。

◆みなし開催 今季のJリーグでは新型コロナなどの影響で公式戦が中止、代替日が確保できない場合、当該試合は「開催したものとみなす」ことに。両チームの不可抗力による中止(荒天など)は「0-0の引き分け」、一方のチームの責任で中止になればそのチームが「0-3で敗戦」。今季はJ2降格があるため試合数の差を許容しないための措置。