開幕12試合の1080分間でわずか3失点だった堅守名古屋が、川崎Fとの2連戦、180分間だけで7失点を喫した。日本代表DF中谷進之介は「今まで積み上げてきたものは、川崎Fに通用しなかったということ。自分たちの特長がそこ(堅守)にあるのに、守備者としての責任はすごく感じる」と、ダメージの深い今季初の2連敗となった。

新型コロナウイルスの陽性判定が出たフィッカデンティ監督が、2試合連続でベンチを外れた。続けて代行指揮したコンカ・コーチは、守備的MFを従来の2人から3人に増やし、中盤の戦いは互角に持ち込んだはずだった。だが「ミスすれば負けるのはサッカーだ」と同コーチ。1、2失点目は相手をフリーにし、3失点目は主将DF丸山が無人のゴールへバックパスしてオウンゴールになった。

3点差からMF稲垣、FWマテウスのゴールで追いすがったが、善戦とは呼べない完敗だ。キャリアハイに並ぶ今季5点目の稲垣は「地力の差で負けた。今の僕たちの力を認識できた」。今季はもう再戦できない王者と、勝ち点は9差に。11年ぶりの優勝を目指す前に、3位鳥栖、4位横浜の足音が聞こえてきた。【横田和幸】

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