北海道コンサドーレ札幌は13日、札幌・宮の沢で16日アウェー川崎F戦(等々力)に向けて練習した。DF福森晃斗(28)が、かつて所属した相手のJ1連続不敗記録更新の阻止に意欲を見せた。12日仙台戦(2△2)で昨季から21試合負けなしのJ1記録に並んだ王者に対し、昨季唯一、等々力で勝利している。13連勝を阻止した昨季に続き、今季も記録を阻む壁となる。

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札幌のモチベーションはよりいっそう高まっていた。川崎Fに今季初黒星をつけるべく、攻撃の連係を確認し、ミニゲームで調整。締めくくりには、集まったイレブンにペトロビッチ監督(63)が熱い言葉で説いた。DF福森は「ミシャも言っていたけど、(昨季川崎Fの)連勝記録を止めたのも自分たち。その記録(無敗)を止められるのも自分たちしかいない。その通りの結果にしたい」と力を込めた。

相手は前日12日にリーグ戦21戦無敗(昨季からシーズンをまたぎ16勝5分け)を達成した。12~13年の大宮と並ぶJ1記録だ。次の試合で新記録がかかるが、その対戦相手として札幌が立ち向かう。昨季、川崎F本拠地の等々力で唯一白星を挙げたのが札幌だった(20年11月3日、2○0)。クラブとしてJ1、J2通じてリーグ戦初勝利で、相手の連勝を12で止めた。「去年のように複数得点、無失点で抑えられるようにやるだけ」と福森。昨季の再現を目指し、臆することなく敵地に乗り込む。

福森にとっては11年にプロキャリアをスタートさせた古巣。「すごい感謝しかないので、そのピッチで敵としてだけど等々力でプレーできるのはうれしい限り」と今でも特別な思いを持つ。15年の期限付き移籍からスタートした札幌での在籍期間の方が長くなり、7シーズン目。今季はチームで唯一の全12試合フル出場中で欠かせない存在だ。そんな成長した姿を見せる場所が等々力だ。

前節9日徳島戦(2○1)は逆転勝利。今季リーグ戦初の連勝を狙う。相手は中3日だが、中6日で体力面では有利だ。「JリーグNO1・川崎Fの対策を練れる。いい1週間。どちらが多くポゼッション(ボール保持)出来るかが鍵になる」。目の前で新記録を樹立させるつもりはない。【保坂果那】

<昨季の川崎F戦>

◆8月15日(札幌ドーム) 昨季最多失点を喫する1-6の大敗だった。前半35分にセットプレーから失点すると、後半に三笘、小林にそれぞれ2点を奪われるなど5失点。後半、選手交代でDF登録選手がすべて退く超攻撃的布陣を敷いたが、反撃はジェイの1得点にとどまった。

◆11月3日(等々力陸上競技場) 後半にロペス、荒野がゴールを決め、12連勝中だった難敵相手に2-0の快勝。対川崎FはJ1、J2通じてJリーグ通算24試合目で初勝利。川崎Fがリーグ戦で敗れた3チーム(ほか名古屋、大分)のうちの1つとなった。