5日に唯一行われたJ1リーグ戦の試合はアウェーのヴィッセル神戸がサンフレッチェ広島に先制されながら、追いついての1-1。勝ち点1獲得で3位に浮上も、今後に向けては大きな不安を残した。

ここまで全試合フルタイム出場していたMF山口蛍(30)が前半32分に下半身付近の負傷で退いた。神戸はその後、広島に退場者が出て数的有利になりながら先制を許し、FW佐々木のゴールで追いつくのがやっとだった。守備、そして攻撃面において、MFイニエスタに劣らない、圧倒的な存在感を示してきた山口の不在は大きい。

試合後の会見で三浦監督も「彼は鉄人で、チームの心臓。監督としてはどれぐらいで復帰できるのか、1日も早く戻ってくれるのを願うだけ」と話した。それだけの存在感を示す。

チームは目標とするアジア・チャンピオンズリーグ出場圏の3位に浮上も4位、5位との勝ち点差はわずかで、今後も厳しい戦いが続く。勝ち抜く上で「心臓」の山口はもちろん、欠かせない。負傷の状態は不明だが、その程度は神戸の今後も左右するかもしれない。【実藤健一】