女子サッカーなでしこリーグ2部が25日、約2カ月半ぶりに再開する。同リーグ3位の静岡SSUアスレジーナは、26日に首位バニーズ群馬FCホワイトスターと対戦(前橋市・敷島公園補助陸上競技場)する。勝ち点3差で追う上位対決を見据え、中断期間は攻撃面を強化。来季の行方を左右する重要な一戦で攻め抜く姿勢だ。

本田美登里監督(56)は「ボールを前に運べても、最後の精度が今まで低かった」と振り返る。練習では、ゴール前で複数人が連動して崩すパターンを徹底。格上との実戦を通して課題克服を図ってきた。日テレ東京Vなど、日本最高峰リーグでもあるWEリーグ所属3チームと練習試合を実施。指揮官は「開幕当時より成長している」と手応えを示す。

MF藤原加奈(24)が攻撃面でのキーマンになる。今季はチーム最多タイの4得点。3トップの一角を担っている。中断期間は「チャンスで決めきることを意識して練習してきた」。4月の群馬FCとの前回対戦でも1得点を挙げ「いいイメージはあるので、また取りたい」と意気込んだ。

1位が来季1部への自動昇格となるため、再開戦での勝利は絶対条件。本田監督は「やってきたことを出すだけ。うちは残り3試合全部勝つしかない」と全勝での「逆転昇格」を見据えた。【神谷亮磨】

○…FW三好茜(17=伊東市出身)の入団が、18日に発表された。期待の新戦力は中学2年から米国にサッカー留学。現地では約2年半プレーし、コロナ禍で昨年3月に帰国した。リーグ中断期間にアスレジーナで練習し、正式契約となった。イングランド・プレミアリーグでのプレーを目標に掲げているという。今季は選手登録が間に合わず、リーグ戦に出場できないが、皇后杯全国大会(11月下旬開幕)ではプレーできる。本田監督は「スピードがあるし、身長も高い。足元の技術がつけば面白い選手になる」と期待した。