聖和学園が東北学院との延長戦を制し2-1で勝利した。延長後半3分、MF守屋湧磨(3年)がこぼれ球に反応し右足を振り抜いて決勝弾。苦しい試合を乗り切り、利府を3-1で下し県5連覇に王手をかけた仙台育英と6日に対戦する。

「自分が入って流れを変えたいと思っていました」。後半16分から交代出場したMF守屋が延長後半3分、MF柿沼弘大(3年)が上げたクロスのこぼれ球を逃さず、右足を振り抜き決勝弾。「自分だったらペナルティーエリア内なら決められると思っていたので、絶対決めると思って打ちました。気持ちよかったです」と笑顔を見せた。

チームのシュート数は東北学院の5本に対し19本。高いボール支配率で試合を展開したが、得点が遠かった。トップ下でチャンスメークしつづけたMF永井大士(3年)は「(東北学院は)ゴール前を固めてくる。(シュートを)打とうとしたらブロックが来て、けっこう苦しかったです」と、堅守に悩まされたが決して足が止まることはなかった。延長戦突入後も焦らず、「狭い距離でつないでゴールまでいくサッカー」を継続して勝利をつかんだ。

決勝の相手は宿敵・仙台育英だ。仙台育英には大会決勝で3連敗中。今夏の県総体決勝ではPK戦までもつれ込んだが5-6で敗北を喫した。ライバル対決に守屋は「(県大会は)4年連続負けているので次は自分たちが決勝で勝って全国に行きたいと思います」。永井は「自分たちのサッカーで観客を魅了して絶対に優勝します」と闘志を燃やす。観客を魅了し、5年ぶり5回目の全国選手権出場を勝ち取る。【濱本神威】