敵地で勝ち点1をつかんだ。京都サンガはファジアーノ岡山との一戦を引き分けとし、J1昇格を21日以降に持ち越した。

勝てば昇格という大一番で迎えた相手は10戦負けなしの岡山だった。序盤から攻撃に押され、前半2分に攻めこまれて、ヘディングシュートを許した。しかし、GK清水の好セーブでゴールを死守。それ以降も要所で清水の好セーブが光った。清水は「本当は自分たちで(決めたい)という思いもあるが、0で抑えられたのはひとつの成長」と振り返った。

曹貴裁監督も「今回で19回目のクリーンシート。攻撃ばかりではなく、堅守が失点を少なくするというチームのコンセプトにしっかりと引き継いでくれた。非常に価値のあること」とねぎらった。

収穫もあった。序盤に主導権を握られなかったが、球際で負けないように主将MF松田天馬を中心に声をかけ、修正。得点にこそ結びつかなかったが、FW宮吉拓実らが決定機作り、アグレッシブなプレーをし続けた。主将は「ドローで終えられたことはポジティブに捉えたい」と引き分けにも前向きだった。また、選手を一気に3人同時に交代。指揮官も「リズムが変わった」とうなずいた。

21日に甲府が秋田と対戦して、引き分け以下ならJ1昇格が決定する。指揮官は「我々ができることは次の試合に向かうこと。もし昇格という瞬間がきたら、他力とはいえ、年間通した力が順位に値すると思う。しっかり喜びたい」と結果を待つ。